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こんな人はインプラントNG?適応外となるケースと代替の治療法

兵庫県姫路市の歯医者 溝井歯科医院 歯科医師 院長の溝井優生です。
「インプラントは誰でもできる治療ですか」「自分はインプラントをやめた方がいいと言われるのではないか」「持病があるとインプラントは禁忌になりますか」このような不安をお持ちの方は少なくありません。インプラントは失った歯を補う有効な治療法の一つですが、すべての方に無条件で適している治療ではありません。結論からお伝えすると、インプラントが向かないケース、慎重な判断が必要なケース、治療前に医科との連携が必要なケースがあります。 ただし、「糖尿病だから絶対に無理」「骨粗しょう症の薬を飲んでいるから必ず禁忌」「高齢だからインプラントNG」と単純に決められるものではありません。インプラントができるかどうかは、全身状態、服用薬、喫煙習慣、歯周病の有無、顎の骨の量、口腔清掃状態、治療後のメンテナンスに通えるかどうかなどを総合的に見て判断します。反対に、検査をせずに「たぶん大丈夫」と進めることも避けるべきです。 この記事では、やめた方がいい、向かない、禁忌というキーワードに沿って、インプラントが適応外となる可能性があるケース、注意が必要な持病や薬、口腔内の条件、インプラント以外の代替治療法である入れ歯やブリッジの特徴、治療を選ぶときの考え方を患者様向けにわかりやすく解説します。兵庫県姫路市でインプラントを検討している方、過去に「骨が少ない」と言われた方、持病や薬の影響が心配な方は、治療を決める前の参考にしてください。

1. インプラントが向かない人とは

結論:インプラントが向かない人とは、手術や治癒に大きなリスクがある方、口腔内の感染管理が難しい方、治療後のメンテナンスを継続できない方です。
インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療です。天然歯に近い感覚で噛める可能性がある一方で、外科手術を伴う治療であり、治療後も長期的な管理が必要です。そのため、単に「歯がないからインプラントを入れる」という考え方では不十分です。手術に耐えられる全身状態か、顎の骨にインプラントを支える条件があるか、口の中の細菌感染をコントロールできるか、治療後に定期検診へ通えるかを確認する必要があります。 インプラントが向かない可能性がある方として、重い全身疾患がコントロールされていない方、血糖コントロールが不安定な糖尿病の方、重度の歯周病が治療されていない方、顎の骨に強い問題がある方、喫煙量が多く禁煙が難しい方、骨に影響する薬を使用している方、放射線治療の既往がある方などが挙げられます。また、毎日の歯みがきが難しい方や、定期的なメンテナンスを受ける意思がない方も、インプラント治療後のトラブルリスクが高くなります。 ただし、これらに当てはまるからといって、すべての方が絶対にインプラント禁忌というわけではありません。たとえば糖尿病でも、医科で血糖値が安定して管理されており、歯科で歯周病や清掃状態を整えられる場合は、慎重に治療を検討できることがあります。骨粗しょう症の薬を飲んでいる場合も、薬の種類、投与方法、期間、他のリスク因子によって判断が変わります。重要なのは、患者様ご自身の状態を正確に把握し、必要に応じて主治医と連携して安全性を確認することです。 インプラントをやめた方がいいかどうかは、患者様の希望だけでなく、長期的に安全に使えるかどうかで考える必要があります。無理にインプラントを入れても、周囲の歯ぐきや骨に炎症が起きるインプラント周囲炎になったり、骨と結合しなかったり、将来的に撤去が必要になったりする可能性があります。インプラントは「入れること」がゴールではなく、「入れた後に長く安定して噛めること」がゴールです。そのため、向かない条件がある場合は、先に改善できることを整える、または入れ歯やブリッジなどの代替治療を検討することが大切です。

2. 全身状態によってインプラントを慎重に判断するケース

インプラント治療を慎重に判断する代表的なケースの一つが、糖尿病です。糖尿病は、傷の治りや感染への抵抗力に関係することがあります。血糖コントロールが不安定な状態では、手術後の治癒が遅れたり、感染リスクが高まったりする可能性があります。また、糖尿病と歯周病は互いに関係することが知られており、歯周病がコントロールされていない状態でインプラントを行うと、治療後の管理が難しくなることがあります。糖尿病の方がインプラントを希望される場合は、医科での管理状況、検査値、服薬内容、歯周病の状態を確認することが重要です。 骨粗しょう症やがん治療などで骨吸収抑制薬を使用している方も注意が必要です。ビスホスホネート製剤やデノスマブなど、骨に関係する薬を使用している場合、顎骨壊死という合併症との関連が問題になることがあります。特に注射薬を使用している場合、がんの骨転移など高用量で使用している場合、糖尿病やステロイド使用、口腔内感染など他のリスクが重なる場合は、より慎重な判断が必要です。薬を自己判断で中止することは危険ですので、必ず主治医と歯科医師が情報を共有したうえで治療方針を考える必要があります。 心臓病、脳血管疾患、血液をサラサラにする薬を服用している方も、手術時の管理が重要です。インプラント手術では出血を伴うため、抗凝固薬や抗血小板薬を服用している場合には、出血リスクと薬を中断するリスクの両方を考えなければなりません。自己判断で薬を止めると、血栓や脳梗塞、心筋梗塞などのリスクにつながる可能性があります。歯科治療のために薬をどう扱うかは、医科の主治医と相談しながら決める必要があります。 免疫機能が低下している方、抗がん剤治療中の方、重度の肝疾患や腎疾患がある方、人工透析中の方なども、インプラントを慎重に判断する必要があります。これらの状態では、感染しやすい、傷が治りにくい、薬の使用に注意が必要、全身状態が変化しやすいなどの問題が関係します。また、妊娠中の方は、緊急性のないインプラント手術は出産後に延期することが一般的です。妊娠中はレントゲン撮影や薬の使用、体調変化にも配慮が必要であり、無理に外科処置を行う必要性は高くありません。 高齢であること自体は、必ずしもインプラントの禁忌ではありません。重要なのは年齢ではなく、全身状態、服薬、認知機能、通院可能性、セルフケア能力、介護の有無です。元気に通院でき、清掃やメンテナンスが可能で、全身状態が安定している方では、高齢でも治療を検討できることがあります。一方で、将来的に通院や清掃が難しくなる可能性が高い場合は、インプラントよりも取り外して清掃しやすい入れ歯が適していることもあります。患者様の現在だけでなく、数年後、十数年後の生活も考えることが大切です。

3. 口の中の状態でインプラントが難しくなるケース

インプラントが難しくなる口腔内の代表的な問題は、歯周病です。インプラントはむし歯にはなりませんが、歯ぐきや骨に囲まれて支えられている点では天然歯と同じように、細菌感染の影響を受けます。歯周病が進行している方は、インプラントを入れた後にインプラント周囲炎を起こすリスクが高くなる可能性があります。インプラント周囲炎は、インプラントの周りの歯ぐきや骨に炎症が起こり、進行するとインプラントを支える骨が失われる病気です。重度になるとインプラントが揺れたり、撤去が必要になったりすることがあります。 そのため、歯周病がある方は、インプラント治療の前に歯周病治療を行うことが重要です。歯石除去、歯周ポケットの管理、ブラッシング指導、必要に応じた歯周外科治療を行い、口腔内の感染をできるだけ減らします。歯ぐきから出血する、口臭がある、歯が揺れている、歯ぐきが腫れやすいという状態でインプラントを急いで入れても、長期的な安定が得られない可能性があります。インプラントは、歯を失った部分だけを見る治療ではなく、お口全体の健康状態を整えたうえで行う治療です。 むし歯が多い方や、清掃状態が不十分な方も注意が必要です。インプラントそのものはむし歯になりませんが、周囲の天然歯がむし歯になったり、歯ぐきに炎症が起きたりすると、口腔内全体の環境が悪くなります。磨き残しが多い状態では、インプラントの周囲にも汚れがたまりやすく、トラブルの原因になります。治療前には、残っている歯のむし歯治療、歯周病治療、清掃指導を行い、インプラントを入れても管理できる状態に整えることが必要です。 噛み合わせの問題もインプラントの適応を考えるうえで重要です。歯ぎしりや食いしばりが強い方、噛む力が非常に強い方、噛み合わせが不安定な方では、インプラントに過度な力がかかることがあります。天然歯には歯根膜というクッションのような組織がありますが、インプラントには歯根膜がありません。そのため、強い力が集中すると、人工歯の破損、ネジのゆるみ、骨への負担、インプラント周囲の炎症につながる可能性があります。必要に応じてナイトガードの使用や噛み合わせの調整を検討します。 また、口を大きく開けにくい方、嘔吐反射が強い方、治療中に長時間同じ姿勢を保つのが難しい方も、インプラント治療の進め方に配慮が必要です。インプラント手術や型取り、メンテナンスでは、一定時間の処置が必要になることがあります。無理に治療を進めると患者様の負担が大きくなるため、治療時間や方法、麻酔、代替治療を含めて検討します。インプラントが向かないかどうかは、骨や歯だけでなく、患者様が安心して治療を受けられるかどうかも含めて考える必要があります。

4. 生活習慣やメンテナンス面でやめた方がいい場合

インプラント治療で非常に重要なのが、治療後のメンテナンスです。インプラントは一度入れたら一生何もしなくてよい治療ではありません。毎日の歯みがき、歯間ブラシやフロス、定期的な歯科医院でのクリーニング、噛み合わせの確認が必要です。もし、治療後に定期検診へ通うつもりがない、歯みがきが十分にできない、インプラント周囲を清掃する道具を使うのが難しいという場合は、インプラントは向かない可能性があります。 喫煙習慣がある方も注意が必要です。喫煙は歯ぐきの血流や治癒、感染への抵抗力に影響し、歯周病やインプラント周囲炎のリスクと関係することがあります。喫煙している方でもインプラントが絶対にできないわけではありませんが、治療成功率や長期的な安定性を考えると、禁煙または大幅な減煙を検討することが望ましいです。特に手術前後の喫煙は、傷の治りや骨との結合に悪影響を与える可能性があります。喫煙量が多く、禁煙の意思がない方では、インプラントをやめた方がいいと判断する場合もあります。 歯ぎしりや食いしばりが強い方も、生活習慣として注意が必要です。寝ている間の歯ぎしりは本人が気づかないことも多く、朝起きたときに顎が疲れている、歯がすり減っている、被せ物がよく割れる、肩こりや頭痛があるという方は、噛む力が強い可能性があります。インプラントに強い力がかかると、人工歯が欠けたり、ネジがゆるんだり、周囲の骨に負担がかかったりすることがあります。ナイトガードを使用できるか、噛み合わせを管理できるかが重要になります。 通院が難しい方も慎重な判断が必要です。インプラント治療は、手術、消毒、抜糸、治癒期間、人工歯の作製、装着、メンテナンスという流れで進みます。治療期間は数か月から半年以上かかることがあり、骨造成が必要な場合はさらに長くなることがあります。遠方に住んでいる、仕事や介護で定期通院が難しい、体調の変動が大きいといった事情がある場合は、治療後の管理まで現実的に続けられるかを考える必要があります。 セルフケアが苦手な方には、入れ歯の方が向いている場合もあります。入れ歯は取り外して清掃できるため、介護が必要になった場合にも管理しやすいことがあります。一方で、インプラントは口の中に固定されているため、本人または介助者が専用の清掃を続ける必要があります。将来的に介護が必要になったとき、インプラント周囲炎が起きても通院が難しい場合は、大きな問題になることがあります。現在の希望だけでなく、将来の生活を見据えた治療選択が大切です。

5. 骨が少ない場合はインプラント適応外なのか

「骨が少ないからインプラントはできない」と言われた経験がある方もいらっしゃいます。インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込む治療ですので、骨の高さや幅が不足している場合、通常の方法では難しいことがあります。歯を失ってから時間が経つと、使われなくなった部分の骨が少しずつ痩せることがあります。また、歯周病で歯を失った場合は、すでに骨が大きく失われていることもあります。上あごの奥歯では上顎洞、下あごの奥歯では下歯槽神経との距離も重要です。 ただし、骨が少ないから必ずインプラント適応外とは限りません。骨造成、サイナスリフト、ソケットリフト、GBRなど、骨を補う処置を組み合わせることでインプラントが可能になる場合があります。これらの処置は、インプラントを安定して支えるための骨を増やす、または足りない部分を補う治療です。しかし、骨造成を行うと治療期間が長くなり、費用や外科的負担も増えます。また、すべての方に適応できるわけではなく、全身状態や口腔内の感染管理、喫煙習慣なども関係します。 骨が少ない場合に大切なのは、CTなどを用いて立体的に骨の状態を確認することです。通常のレントゲンだけでは、骨の幅や神経との距離、上顎洞の形を十分に把握できないことがあります。CT検査によって、インプラントを入れる位置、角度、長さ、骨造成の必要性を検討します。安全性を考えると、「骨が少ないけれど何とか入れる」という考え方ではなく、「長期的に安定して使える位置に無理なく入れられるか」を重視する必要があります。 骨造成を伴うインプラントにはメリットとデメリットがあります。メリットは、骨が少ない方でも固定式の歯を入れられる可能性が広がることです。入れ歯が合わない方、ブリッジのために隣の歯を削りたくない方にとって、有効な選択肢になることがあります。一方で、デメリットは、手術回数が増える可能性、腫れや痛みが出やすい可能性、治療期間が長くなること、費用が増えることです。患者様の身体的・経済的・精神的負担を考えながら判断する必要があります。 場合によっては、骨造成までしてインプラントを行うより、入れ歯やブリッジの方が適していることもあります。たとえば、高齢で外科処置の負担を避けたい方、全身疾患があり長時間の手術を避けたい方、メンテナンスが難しい方、費用を抑えたい方では、無理にインプラントを選ばない方がよい場合があります。骨が少ないという条件は、インプラントが絶対にできないという意味ではなく、治療の難易度、リスク、代替治療との比較を慎重に行うサインと考えるとよいでしょう。

6. インプラント以外の代替治療法

インプラントが向かない、やめた方がいい、禁忌の可能性があると判断された場合でも、歯を失ったままにする必要はありません。代替治療法として、入れ歯、ブリッジ、場合によっては歯の移植や矯正的な対応などがあります。どの治療法にもメリットとデメリットがあり、患者様のお口の状態、残っている歯の本数、噛み合わせ、費用、見た目、清掃のしやすさ、治療期間によって適した方法は変わります。インプラントができないことは、治療の選択肢がなくなることではありません。 ブリッジは、失った歯の両隣の歯を支えにして、橋渡しのように人工の歯を固定する治療です。固定式なので違和感が比較的少なく、入れ歯のように取り外す必要がありません。治療期間もインプラントより短く済むことが多いです。一方で、支えとなる両隣の歯を削る必要があること、支えの歯に負担がかかること、清掃方法に注意が必要なことがデメリットです。両隣の歯が健康な場合は、削ることによる負担を慎重に考える必要があります。 入れ歯は、取り外し式の装置で歯を補う治療です。部分入れ歯と総入れ歯があり、保険診療で作れるものから、自費診療で違和感や見た目に配慮したものまで選択肢があります。入れ歯のメリットは、外科手術が不要で、比較的幅広い症例に対応でき、修理や調整がしやすいことです。また、取り外して清掃できるため、将来的に介護が必要になった場合にも管理しやすい場合があります。デメリットは、固定式に比べて違和感が出やすい、噛む力が弱く感じる、金具が見えることがある、慣れるまで時間がかかることです。 失った歯の場所や本数によっては、治療を急がず経過観察する場合もあります。ただし、歯を失ったまま放置すると、隣の歯が倒れてきたり、噛み合う相手の歯が伸びてきたり、噛み合わせのバランスが崩れたりすることがあります。そのため、「インプラントができないなら何もしない」と決めるのではなく、放置した場合のリスクも確認することが大切です。特に奥歯を失った場合、反対側ばかりで噛むようになり、残っている歯や顎関節に負担がかかることがあります。
治療法 メリット デメリット
インプラント 固定式で噛みやすく、隣の歯を大きく削らずに済む場合がある 手術が必要で、全身状態や骨の条件、メンテナンスが重要
ブリッジ 固定式で違和感が少なく、治療期間が比較的短い 両隣の歯を削る必要があり、支えの歯に負担がかかる
入れ歯 外科手術が不要で、多くの症例に対応しやすく、清掃しやすい 違和感、噛む力の低下、金具の見た目、調整の必要がある
代替治療を選ぶときは、単に「インプラントが一番よい」「入れ歯は避けたい」と考えるのではなく、ご自身の状態に合うかどうかで判断しましょう。身体的な負担を避けたい方には入れ歯が合う場合があります。隣の歯にすでに被せ物が入っている場合はブリッジが合理的なこともあります。残っている歯をできるだけ削りたくない方、骨や全身状態に問題が少ない方にはインプラントが合うこともあります。大切なのは、それぞれの治療法を比較し、納得して選ぶことです。

7. インプラントのメリットとデメリット

インプラントの身体的なメリットは、固定式でしっかり噛みやすいことです。入れ歯のように取り外す必要がなく、食事中に動く違和感が少ない場合があります。また、ブリッジのように隣の歯を大きく削らずに済むことがあり、残っている歯を守る選択肢になることもあります。奥歯で噛みやすくなると、食事の幅が広がり、片側ばかりで噛む癖を減らせる可能性があります。前歯では、見た目や発音の改善につながることもあります。 精神的なメリットとしては、歯を失ったことによる不安を軽減できる可能性があります。入れ歯の金具が見えるのが気になる、外食時に入れ歯が動かないか心配、人前で話すときに口元が気になるという方にとって、固定式のインプラントは生活の質を高める選択肢になることがあります。噛めること、笑えること、話せることは、日常生活の自信にもつながります。 経済的な面では、インプラントは自費診療となることが多く、初期費用は高額になりやすい治療です。検査、手術、人工歯、骨造成、メンテナンスなどの費用が関係します。一方で、適切に管理できれば長期的に使える可能性があり、隣の歯を削らずに済むことで将来的な歯の負担を減らせる場合もあります。ただし、インプラントも一生保証されるものではなく、メンテナンスを怠ればトラブルが起こります。費用だけでなく、維持管理まで含めた長期的な視点が必要です。 デメリットは、外科手術が必要であること、治療期間が長くなること、全身状態や骨の条件に左右されることです。手術後には腫れ、痛み、出血、違和感が出ることがあります。骨造成を行う場合は、さらに負担が増えることがあります。また、インプラントが骨と結合しない、周囲炎が起こる、人工歯が欠ける、ネジがゆるむといったトラブルが起こる可能性もあります。治療後も定期的なチェックと清掃が欠かせません。 インプラントの最大の注意点は、向かない条件があるにもかかわらず無理に治療を進めることです。患者様が強く希望されても、歯科医師がリスクが高いと判断する場合には、先に全身状態や歯周病を整える、治療時期を延期する、代替治療を提案することがあります。これはインプラントを否定しているのではなく、患者様が将来的に困らないようにするための判断です。インプラントは優れた治療法ですが、適応を見極めることが成功の前提になります。

8. インプラントを受ける前に確認したいこと

インプラントを受ける前には、まず現在の病気と服用薬を正確に伝えることが大切です。糖尿病、高血圧、心臓病、脳梗塞、骨粗しょう症、がん治療歴、腎臓病、肝臓病、自己免疫疾患などがある方は、必ず歯科医師に伝えてください。また、血液をサラサラにする薬、骨粗しょう症の薬、ステロイド、免疫抑制薬、抗がん剤などを使用している方も、薬の名前がわかる資料やお薬手帳を持参しましょう。安全な治療計画には、正確な医療情報が欠かせません。 次に、歯周病の有無を確認しましょう。インプラントを希望される方の中には、歯を失った原因が歯周病である方もいます。この場合、同じ口腔環境のままインプラントを入れると、インプラント周囲炎のリスクが高くなる可能性があります。インプラントを長く使うためには、残っている歯の歯周病治療、歯石除去、ブラッシング改善、定期メンテナンスの習慣化が必要です。歯を失った原因を確認せずに治療を進めることは避けるべきです。 CT検査による骨の確認も重要です。骨の高さや幅、神経や上顎洞との距離、骨造成の必要性を把握することで、より安全な治療計画を立てやすくなります。患者様には、インプラントを入れる位置、治療期間、手術回数、骨造成の有無、費用、メンテナンス方法について説明を受けていただくことが大切です。わからないまま治療を始めるのではなく、「なぜこの方法が必要なのか」を理解してから進めましょう。 代替治療との比較も必ず行いましょう。インプラント、ブリッジ、入れ歯にはそれぞれメリットとデメリットがあります。インプラントが適している方もいれば、ブリッジの方が身体的負担が少ない方、入れ歯の方が将来的に管理しやすい方もいます。特に持病がある方、高齢の方、通院が難しい方、費用を抑えたい方は、インプラント以外の選択肢を含めて考えることが重要です。複数の選択肢を比較することで、納得しやすい治療選択につながります。 最後に、治療後の生活を想像しておくことも大切です。インプラントを入れた後、定期検診に通えるか、歯間ブラシや専用器具で清掃できるか、喫煙を控えられるか、歯ぎしり対策に協力できるかを考えましょう。インプラントは手術の日だけで完結する治療ではありません。むしろ、治療後の管理こそが長期的な成功に関わります。溝井歯科医院では、患者様が治療後も安心して噛めるよう、治療前の診断と説明、治療後のメンテナンスを大切にしています。

9. よくある質問

Q1. インプラントをやめた方がいい人はどんな人ですか?

A. 重い全身疾患が安定していない方、歯周病が未治療の方、喫煙量が多く禁煙が難しい方、口腔清掃が難しい方、定期メンテナンスに通えない方は、インプラントを慎重に考える必要があります。ただし、すべてが絶対禁忌というわけではなく、検査や医科との連携によって判断します。

Q2. 糖尿病があるとインプラントは禁忌ですか?

A. 糖尿病があるから必ず禁忌というわけではありません。血糖コントロールが安定しているか、歯周病が管理できているか、手術後の感染リスクを下げられるかが重要です。主治医と連携して安全性を確認しながら判断することがあります。

Q3. 骨粗しょう症の薬を飲んでいるとインプラントはできませんか?

A. 薬の種類、投与方法、使用期間、他のリスク因子によって判断が変わります。骨吸収抑制薬を使用している場合は、顎骨壊死のリスクに配慮する必要があります。自己判断で薬を中止せず、主治医と歯科医師が情報を共有したうえで治療方針を決めることが大切です。

Q4. 骨が少ないと言われたらインプラントは無理ですか?

A. 骨が少ない場合でも、骨造成やサイナスリフトなどの処置で対応できることがあります。ただし、治療期間、費用、手術の負担は増える可能性があります。全身状態や口腔内の状態によっては、入れ歯やブリッジの方が適していることもあります。

Q5. インプラントが向かない場合、入れ歯しかありませんか?

A. インプラント以外には、入れ歯、ブリッジなどの選択肢があります。失った歯の場所、本数、両隣の歯の状態、費用、清掃のしやすさ、身体的負担によって適した方法は変わります。インプラントができないことは、治療法がないという意味ではありません。

Q6. 高齢でもインプラントはできますか?

A. 高齢であること自体が必ず禁忌になるわけではありません。大切なのは、全身状態、服薬、通院可能性、セルフケア能力、治療後のメンテナンスです。将来的に清掃や通院が難しくなる可能性がある場合は、入れ歯など管理しやすい治療法を検討することもあります。

まとめ

インプラントは、失った歯を補う有効な治療法の一つですが、すべての方に無条件で適しているわけではありません。インプラントが向かない、やめた方がいい、禁忌に近いと判断される可能性があるのは、全身状態が不安定な方、歯周病が未治療の方、骨の条件が厳しい方、喫煙量が多い方、清掃やメンテナンスが難しい方などです。ただし、病名だけで絶対にできないと決まるものではなく、状態のコントロールや医科との連携によって検討できる場合もあります。 糖尿病、骨粗しょう症の薬、心臓病、血液をサラサラにする薬、がん治療歴、人工透析、免疫低下などがある方は、必ず治療前に歯科医師へ伝えてください。また、歯を失った原因が歯周病である場合は、インプラント前に歯周病治療と口腔清掃の改善が必要です。インプラントを長く使うためには、手術そのものよりも、治療前の診断と治療後のメンテナンスが重要です。 インプラントが難しい場合でも、入れ歯やブリッジなどの代替治療法があります。ブリッジは固定式で違和感が少ない一方、両隣の歯を削る必要があります。入れ歯は外科手術が不要で幅広い症例に対応できますが、違和感や噛む力の低下を感じることがあります。どの治療法にもメリットとデメリットがあるため、身体的負担、経済的負担、精神的負担、将来的な管理のしやすさを総合的に考えることが大切です。 兵庫県姫路市でインプラントができるか不安な方、持病や薬がありインプラントをやめた方がいいのではないかと悩んでいる方は、まずはご自身の状態を正確に確認しましょう。溝井歯科医院では、インプラントの適応だけでなく、入れ歯やブリッジなどの代替治療法も含めて、患者様にとって無理のない治療選択を一緒に考えることを大切にしています。

著者情報

兵庫県姫路市の歯医者 溝井歯科医院 歯科医師 院長の溝井優生です。インプラント、入れ歯、ブリッジ、歯を失った後の治療相談では、患者様の全身状態、口腔内の状態、生活背景、治療後のメンテナンスまで含めて、わかりやすく説明することを心がけています。
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